ナイトーン

簡単にできる防音対策に頼って効果は得られるのか

簡単にできるピアノの防音対策はあるのでしょうか。
物理・心理の両面で考えてみました。

まず、ピアノ本体から出る音量を小さくする物理的な方法です。
家庭で使用されるアップライトピアノは、前部からではなく背面から音が出ます。
もちろん前部からも音は聞こえますが、響板のある背面からの方が出る音が大きいのです。
そこで背面に厚手の毛布をぶらさげてピンで留めたり、座布団を隙間に押し込んだりすると、響板からの音をかなり吸収してくれます。
もっとも、何もしないよりは防音効果は得られますが、見栄えは良くありませんし、何よりピアノが持つ繊細な音の良さが完全に失われてしまいます。

楽器背面から主に音が出るということは、ピアノの背中と壁をくっ付けると、音が直接壁を伝って隣の部屋に響いてしまうという事です。
そこで、楽器と壁の間に隙間を作ってあげましょう。5センチ程度隙間を空ける人は多いですが、思い切って15センチ以上離します。
ピアノ専用の防音材入りパネルや吸音性のゴム製インシュレーターを設置する方法なども有効ですが、それよりは手軽にお金をかけずにできる防音対策です。
ただし、手軽にできるというだけあって、これも確実性には乏しい面があります。

次に心理的な防音対策についてです。
どういうことかというと、ピアノの音を周囲の人にうるさいと感じさせないようにするということです。
防音対策をする理由は、ピアノの音が周囲の人の迷惑にならないようにするためですから、周囲の人が迷惑だと感じなければピアノに細工をしなくても防音対策になります。
具体的には、近隣の人に丁寧に挨拶することです。
「うるさくしていつもすみません」とか「時間を守って練習しますので、うるさいときは遠慮なく言ってください」などと声かけをしましょう。
嫌いな相手だと些細なことでも気になりますが、好感を抱く相手なら多少の欠点は気にならないものです。
それと同じことで、近所の人たちに好感を持ってもらえれば、多少の音は多めに見てもらえるでしょう。
そのためにも日ごろからの近所づきあいやマナーがたいへん重要だということです。

しかし、その様な声かけというのは、相手のお気持ちがあってこそです。
人の善意につけ込んで、自分勝手にピアノ演奏を楽しむ、というのはピアニストとしてはあまり褒められたものではありませんし、中にはそういった声かけをしても、はっきりと異議を申し立ててこられる方もいらっしゃるでしょう。
ご自宅でピアノを演奏するならば、やはりきちんと対策を行い、誰にも迷惑をかけない形で演奏を楽しむべきではないでしょうか。

音の良さを損なうことなく、周りにお住まいの方にも迷惑をかけることなく、気兼ねなくピアノ演奏を楽しむためには何が必要なのか。
そのご希望をかなえるのが、アナログピアノ用超弱音システム「NighTONE」です。
独立多層フェルトを用いた高い弱音性と、タッチ可変システムによる、通常の演奏状態のピアノと遜色のない弾き応えが、アップライトピアノ,グランドピアノを問わず、すべてのアコースティックピアノのお役に立ちます。

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