ナイトーンについて

ナイトーンとは?

ピアノ用アナログ式超弱音システムの総称です。
ナイトーンには、アップライト版とグランド版があります。

アップライト版は、今まで独立多層フェルト部分のみ製作しておりましたが、タッチ可変ユニットの完成により、
独立多層フェルトとタッチ可変ユニットを統合したシステムをご提供できるようになりました。

ナイトーンの弱音効果測定

独立多層フェルトによる高い弱音性 -国際特許:1件 出願-

電子音のピアノでは満足できないあなたのニーズにお応えいたします。ピアノの音はヘッドホンのみでは体感できません。指先や体に感じる弦からの振動、共鳴は生ピアノでしか体感できません。

下は、独立多層フェルトのモデルです。高音部が薄く、低音部が厚くなっているのがわかります。低音部では、フェルトが三層構造
(グランド版では四層)になっています。

ハンマー一つに対して、独立したフェルトが
弱音するので、音が濁りません。

下の画像は、旧来の一枚型です。一つのハンマーが全体のフェルトを押すため、
きれいな音がでません。

独立多層フェルトのメリット
(一枚フェルトのデメリット)

低音部(2本弦)部分で、弦が斜めになっているところは、フェルトを斜めに手作業で削り出します。

ショールームで、騒音計測器を用いて、グランド版で計測した結果、通常演奏で80デシベルだったところが60デシベル程度に低減しました。

音の大きさの目安

90dB 犬の鳴き声(正面5m)・騒々しい工場の中
80dB 地下鉄の車内・電車の車内・ピアノ
70dB ステレオ(正面1m、夜間)騒々しい街頭
60dB 静かな乗用車・普通の会話・ナイトーン
50dB 静かな事務所・クーラー(屋外機、始動時)
40dB 市内の深夜・図書館・静かな住宅の昼
30dB 郊外の深夜・ささやき声

 

タッチ可変システム -国際特許:1件出願-

タッチ可変ユニットの説明は、以下の動画をごらんください。

タッチ可変ユニットがない独立多層フェルトのみ製作の場合には、レットオフ(接近)をフェルトの厚み+1mm程度に調整をいたしますので、高音から低音にかけて、3~8mm程度に設定されます。

電子式サイレントの場合には、6~8mmですので、通常演奏モード時にナイトーンは、よりナチュラルなタッチ感でお弾きになれます。

動画のような詰まった音(ミュート音)になることはございません。

 

アップライト版には、(一部地域を除き)タッチ可変システムが搭載されます。通常演奏時のタッチがかわりません。タッチ可変システムは、独立多層フェルトと連動して稼働します。
特別な操作は必要ありません。

特殊加工のベアリングユニットで、
なめらかな動きが可能になりました。

通常演奏時のレットオフの距離を通常の2mm程度にキープするため、レギュレーティングボタンとジャックのこぶ(ジャックテイル)の間にリボン体を挿入する機構を構築しました。試行錯誤を重ね、適切な弾力性・程度・厚さ保てる材質としました。

 

ピアノを傷つけない設計

ナイトーンはピアノに不必要な穴を空けないピアノにやさしい設計です。

大切なピアノを他の人に譲る時も安心です。アップライト版は、取り付ける独立多層フェルトは、既存の弱音レールの一枚型フェルトと取り替えるため、お客様のピアノ本体にビス・ネジなどを打ち込むことは一切ありません。

大切なお客様のピアノに一切の傷を付けずに超弱音を可能にしています。既存の弱音レールがないピアノには、新規に弱音レールを取り付ける必要があります。(別途レール取付作業が発生いたします。)

すべてオーダーメイド

メーカー・機種が違えば、内部の設計・寸法はそれぞれ異なります。

また例え同じモデルであっても、ハンマー間隔等は調整段階で微妙に変わります。

そのため、独立多層フェルトの独立したフェルトの位置と幅は、その個別のハンマーの位置と角度を正確に割り出し、一つずつ確実に対応するように製作します。このため、「職人」の手作業が必要になります。

ピアノの防音

ピアノをもう少し遅い時間に弾きたいなとか、ご近所ご迷惑にならないように弾きたいという場合には、ピアノの防音について、従来から主に下記の3通りの解決方法がありました。

  1. 自分のピアノはそのままで、音が気になる時には、その他の電子ピアノでヘッドフォンで弾くという防音手法。
  2. 自分のピアノの中に電子式サイレントを組み込んで、ヘッドフォンで弾くという防音手法。
  3. 防音室を設置して弾くという防音手法。

ですが1と2の方法では、ヘッドフォン(またはスピーカー)から電子音を聴くことになりますので、本来のアコースティックピアノの響きではなくなり、しかも鍵盤のタッチに違和感が生じてしまいます。それとピアノを大切にしたい人にとっては、2の方法ではピアノ本体に大きな工事が必要となりますので、ピアノを傷めてしまうことにもなります。

また、3の方法になるとコスト的にも大きくなり、部屋の設計規模のお話しになってきてしまいます。それと防音室の中でピアノを弾くということは、大きな音が防音室の中で反響しますので、今度はその音を吸収するような工夫も必要になってきます。

ナイトーンは、従来からの防音の概念とは全く違うアプローチを提案しています。

それはアコースティックピアノの響きを、ピアノの綺麗な音色をそのままに、しかもタッチ感を損なわず、小さな小さな音で本質を保ったまま美しく奏でるという概念です。ナイトーンを夜間に演奏した人は、自分にだけ聴こえる魔法のピアノになったと感想をいただくほど、夜には神秘的な音で発音します。しかもタッチは通常のピアノを弾いた場合と、感覚的に感じ取れるレベルで殆ど変ることがありません。

また、『タッチ可変ユニット』を組み込んだ場合には、通常演奏時でのタッチは100%元のままの状態を維持します。そして、ナイトーンの大切な設計理念の一つに、ピアノを傷つけずに製作をするというピアノへの愛情ともいえる配慮があります。

従来からピアノの防音については、一長一短の選択肢であったかと思いますが、アコースティックピアノを、夜に小さな小さな音で美しく奏でるという、今までにない全く新しいピアノライフを体感してみませんか?

ナイトーンは、本物志向のピアノ愛好家の方々のための『アコースティックピアノ超弱音システム』です。

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